2014年6月2日月曜日

~茶畑最前線 茶況~


~茶畑最前線 茶況~ 

「自然は素直に自然に順応し生を楽しんでいる」

 

今年も無事、新茶の収穫が出来たことに感謝して茶況をお伝えさせて頂きます。

近年、地球温暖化の影響で気候が安定せず、寒いはずの時期に暖かかったりと植物の芽吹く時期が早まったり遅くなったり植物にもストレスのかかる気候が続いていました。今年は、春先までしっかりとした冷え込みがあり、お茶の芽吹きも順調でした。

今年は、葉面散布もばっちりでき、昨年の夏から新茶に向けた茶畑作業の内容としては、今までで一番茶畑に愛情を注いで 新茶を迎えることが出来ました。

*葉面散布とは、液体肥料。(お茶の葉っぱにミネラル分を散布すること。)

 

皆さんは、今年の桜の印象を覚えていますか?

あんなにも長く桜を楽しめたのは何時ぐらいぶりでしょうか?

人によっては、昭和54年ぶりの長さだったという方もいました。

(僕は、まだ生まれてませんが。笑)

桜の花が長く楽しめるという事は、植物の成長が停滞しているという事です。

一見、心地よく見えることも裏を返せば、植物にとっては生きる上でのストレスがかかっているという事があるのです。

今年は、四月に長い冷え込みが続き新茶の出荷が遅れてしまいました事、お詫び申し上げます。

植物、動物全ての「生」あるものは、絶妙なタイミングとバランスで命の火を灯しています。お茶に関して言えば、今伸びなければいけない時期に例年とは違う気候(低温)で伸びることができないと、健全に伸びる時期を逃してしまいます。それは、お茶の収穫時期、品質と比例してしまいます。

農業は、気候など不安定な中から、農業技術・加工技術、そしてお客様へ自然の状況をお伝えすることから安定を作り出していく仕事です。毎年、タイプの違う天候の中で成長してきてくれるお茶の可能性を 最大限に表現する今年のお茶作りをさせて頂けること、畑からのメッセージを お茶の美味しさとともに皆様にお届けできることに、

心より感謝致します。

 

葉っピイ向島園 2014年  新茶

今年の味・香・色・生。様々なお茶の存在の中にあるもの。

お茶の生命力の息吹を感じながら、ご賞味いただけましたら幸いです。

 

感謝。合掌!                      葉っピイ向島園
                                       園主 向島和詞

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